第3章

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森下は自室へと向かい、PCと睨めっこ。寝る前に最低でも1時間は、次の日の為に書類やプレゼン等の確認や作成を必ず行うのが森下のルーティンだ。 そのルーティンを妨害しない為にも、森下が部屋に行くとテレビを消して動画サイトで溜まった動画を見てのんびりと過ごす吉沢。今までとさほど変わらない日常なので、吉沢自身も特段気を遣っている感じはしていない。 イヤホンで音楽を聴きながら、風呂に入る前にかけておいた洗濯物を干し、それが終われば既に乾いた皿の片付けをテキパキと終わらせる。 今までやってきた事が1人分増えただけで、苦労だと思う事は無い。 吉沢が一通りの家事を済ませた頃、森下は大体眠りにつく。森下の朝は当然、朝食兼昼食の弁当作りの為早い。だから自然と吉沢より寝るのが早くなるのだ。 吉沢は家事が終われば30〜1時間程仕事の確認をした後、眠りにつく。 そして朝。 自室から起きてきたのは勿論森下。リビングのソファーベットで眠っている吉沢をまず目に入れてから料理に取り掛かる。 「…よく寝てんな。相変わらず。」 そう呟きながら、フッと微笑む森下。寝ている顔も整っているなと毎日のように思っているが、勿論そんな事を吉沢に言うはずもない。
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