第1章

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上司から自己紹介を促され、簡単な挨拶をした森下。…だが、相変わらず愛想がない。 「…まぁ、森下はこの会社では仕事が出来るし、実績もある若手社員だ。吉沢君も学ぶことが沢山あると思うから会社に慣れるまでは森下から色々学ぶといい。」 「はい!分かりました。…森下さん、よろしくお願いします!」 そう言ってまた、目尻を下げてニコリと微笑んだ吉沢。 ---確かに、この笑顔を見せられたら女はイチコロだろうな…と客観的に分析した森下は、出された右手に自分の右手を差し出した。 すると、吉沢はその出された右手を両手で握り返して微笑んだままペコリと頭を下げた。 「それではこれから新入社員も加わって新体制で活動していくことになるので、社員は新入社員の手助けを、新入社員の君たちには、自発的に働く努力をしてもらいたい。…最初は大変だろうけど、失敗は誰でもする事だから恐れずに挑戦していってほしいと思う。分からないところはそれぞれの教育係に聞いて、学んでいってくれ。では、改めて…この会社に来てくれてありがとう。これからよろしく頼むよ!」 社長の激励の言葉で気合が入った社員たちは「はい!!」と意気込みある返事を返した。
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