プロローグ

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恋をした。 口に出すことは許されない『禁断』。 言うつもりはなかったし言わなくていいと思っていた。 だけど想いは募るばかりで。 苦しくて辛くて悲しくて。 そんな時、あの子も恋をした。 ーーどうしてあの人なの? 私の恋もあの子の恋も叶うはずがなかったのに。 あの子の恋は叶って、私の恋は叶わなかった。 私は今でもあなたが好きなのに、あなたの隣はもう埋まっているんだね。 全てはあの日から動き出した。 高校を卒業したあの日、あの子が踏み出した幸福への1歩は、私にとって終わりへの1歩だった。
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