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それからも何度か2人の姿を見ることがあった。
いつも楽しそうで、幸せそうで、胸が苦しくなる。
だけど何も思わないふりをして、自分に嘘をついて過ごした。
1年くらい経ったある日、届いた綺麗な封筒。
2人の名前を見てすごく嫌な予感がした。
開けたくなかった。
中を見たくなかった。
その日は机の上に放置して寝た。
次の日、私は憂鬱な気分でそれを手に取った。
それは招待状だった。結婚式の。
ショックなんて今更受けていない。
ただ思ったのは先生がどんな気持ちでこれを出したのか。
私の気持ちを知っていながら……。
なんて、残酷な人。
迷うことはなかった。出席に決まっている。
だって、亜夜の結婚式だから。
大切な友達の結婚式だから。
その時に決めた。私は亜夜の友達に戻る。
そう決心した。
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