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「お~いレッド~?何お前カレー食いながら、自分だけの世界に浸ってんだよ。スプーンに乗ってる分がボタボタ零れてるぞ」
「おっと、有難う白井」
「最近ずっとそんな調子だよなレッド。ボーとしてるつうか、能天気というか、アホ面というか」
「アハハ!余計な言葉が多いなぁ~白井君。後でぶっ飛ばす」
「こわっ!お前なんで俺に対してだけそんな素出して来るんだよ!他の奴には、皆のレッド様なくせに」
「君だから素を出せているんだろ?恨むなら、大学で同じ部屋の寮になってしまった自分の運命を恨むんだね」
「はぁ~~たくよぉ。マジで二人部屋とかありえねぇし……」
「我が儘だなぁ。だいたい君は助かっている方だろう?だってこの俺、レッド様と同じ部屋なんだから」
「あ、それは本当に助かっております。おかげでお金にも女の子にも困りません」
「アハハ。ホント俺よりも嫌な性格してるよね!白井君って!」
「あはは……そっすねぇ~」
「じゃあ!俺の性格に文句は言わせないよ?」
「あ、はい……すみません」
学食で食べていたとんかつ定食のかつをゴクンと飲み込み。苦笑いを浮かべながら、ずれていた黒縁眼鏡をかけなおす白井幸。
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