ブルーのトラウマと、好奇心旺盛な王

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ブルーのトラウマと、好奇心旺盛な王

ジリジリジリジリジ。 「うぅん……」 枕元で何度も鳴っていた目覚まし時計を止めて、もう一度毛布を大きく被る。 秋の朝は肌寒いうえに、昨日は色々あって寝不足だ。 しかし今日は平日。いつも通り学校があることは分かっていても、身体は起き上ることを拒んだまま動かない。 もう、このまま遅刻してしまおうか。 うん、そうしよう。だって昨日は本当に疲れたし。 因みに、あの後リア・リセスは「首を洗って、明日という日を楽しみに待っているがいい!」と、意味不明な言葉を残して立ち去ってしまった。 レッド君も、身体はボロボロだったが命に別状はなく。すぐに治療をしてもらって、そのまま家に帰宅したらしい。 ただ管理部会の人が言うには、その時のレッド君は珍しくどこか上の空だったらしく。僕も心配で昨日の夜メールをしてみたけど、未だ返事は来ない。 まぁでも、きっとレッド君も疲れていたのだろう。 僕も正直言うと、あれからずっと頭がボーとしている。 無理もない。 だって、ずっと会ってみたかったあのリア・リセスにーー。 『今日から恋人だ!』なんて言われて……。 「っ!!……こ、恋人って本気なのかな」 ふと昨日の告白を思い出して、冷えていた身体が一気に熱くなる。 リア・リセスは、どうしてあんな事を言ったんだろうか。 僕を好きだから……ってのは、多分無いと思う。 だってお互い初対面だったし、会話だってろくにしてないし、お互いの事まだ全然知らないし、僕なんかは特別顔が良いわけでもない。
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