ユメウツツ

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ユメウツツ

浅く、或いは深く 沈みながらも 話した内容も 点滴針の痛みも鮮明で 制服に売値をつけながらも 繰り返し古巣に帰るのは 後悔を棄てられないからなのか だけど 汚点としか思えなかったそれに 手を差し伸べられるくらいには 妥協も悪くはないかな 目覚めはふらついていても 欺くためと窓から飛び出したって 憎らしくも追い付かれる台本(シナリオ)は 実は深層心理なのかも、と 実に 苦痛としか感じられない日々を 寝ても覚めても演じてしまっては 頼るのも仕方無いかな 吐き気を持て余しても どちらが現実(ほんとう)か 分からなくなるような うつつに船を漕いで 居もしない愛犬の為に 当たり前のように体を痛めるのも 懐旧を忘れる近代化のバス停も 全て 意識のないところで起こったことでも 手に触れた感触は鮮烈過ぎるから 惑うのも仕方無いかな 目覚めも曖昧なままで 虚構に逃げ込みたくなる日々も 妥協も悪くはないかな 目覚めはふらついていても ---------------------- タイトルになっている作品。 夢で見た内容が色々と混ざっています… それを元に再構築。 4編の中で、なんだかんだ一番力を入れた作品かもしれません。
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