定食屋の恋

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「あら?お口に合わなかった?」 おばちゃんが心配して声をかける。 「いえ……すっごく美味しいです」 そして、似てます。 「ふふふ……よかった。じゃあ初めて来てくれたお礼に、おばちゃんからサービスね」 そう言われて出てきたのは、お洒落なグラスに入ったカルピスだった。 待て待て。 これは……さすがに…… そう思ったが、なにせ初めての店だ。 それになんて聞けばいいか分からない。 とりあえず……食べよう。 俺は、ふつふつと湧き上がってくる疑問に蓋をして口を動かした。 カウンターにいたおばちゃんは、美味しそうに食べている客を穏やかな表情で眺めていた。
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