定食屋の恋

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(9) それからまた月日は流れ、おっちゃんとよし子さんが再会したあの日から数年が経った。 「わぁ……金閣寺なんていつぶりかしら……?」 よし子さんは目を輝かせた。 「気に入ったようだな?」 「うん、すっごく」 あれから、おっちゃんとよし子さんは度々会うようになっていた。 おっちゃんは月末のパラソルの定休日を増やして、毎月東京に足を運ぶようになっていた。そして……よし子さんも年に1回は京都を訪れるようになったのだ。
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