1.夜明け
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1.夜明け
カーテンは草色に限ると、花子は考えていた。 朝日を迎え、カーテン越しに草色の日光が室内を照らし、部屋一面が草原のような緑に染まるからだ。 その日も爽やかな緑に包まれて朝を迎えたのだが、どうにも気分が優れない。 「あの人のせいだわ」 億劫にベッドから身体を起こし、花子は誰に言うわけでもなく呟いた。 あの人とは、花子の恋人。浦島太郎のことである。
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