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服の裾を引き、顔がこちらを向いたのを狙って噛みつくようにキスを返す。首に手を回し、数度角度を変えて深く触れた。
驚いたように空を彷徨っていた腕がゆっくりと腰を支える。そして確かに引き寄せられた。
「…大胆だな」
「貴方があまりに可愛い事を仰るから、急に愛しく思えてしまって我慢がならなかったのです」
「俺を可愛いなんて言うのは貴方くらいだ」
「そうですか? 貴方はとても可愛い。姿も名も知らぬ人に嫉妬だなんて。嬉しくてたまりません。そのように深く求められた事などないのです、私は。感情をいただけるのが、たまらなく喜ばしいのです」
素直な心を伝え、回していた腕を解く。これ以上近づいてしまうと今は困る。日中の公園で青姦は、流石に最初のプレイとしてはいただけない。求める前に離れなければ。
幸いオリヴァーは正面から見られても女のように見えるだろう。公園を行き交う人も時折こちらに視線を向けるが、そのまま過ぎ去っていく。ノーマルなカップルがイチャついている程度に思われているだろう。
「オリヴァー殿こそ、可愛らしいが」
「そうでしょうか?」
「今ご自分がどのような顔をしているか、知らないから言えるのだよ」
自分の顔など意識していない。オリヴァーは首を傾げる。その頬に、大きな手が添えられた。
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