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「やはり、若すぎるのもダメなのでしょうかね。こう、円熟した変態性というか…鞭打たれたその痛みに欲情するくらいの度量がないと。大体、縛られただけで喚くようではなりません。自由を奪われ相手の意のままに弄ばれる事に興奮と期待を抱いて貰わなければ」
なんて、とても不穏で変態丸出しな事を平然とのたまい、オリヴァーは溜息をつく。
この性癖はもう、病気でしかない。
痛みや苦痛を快楽に置き換え、そういうものに欲情した。故に変態と言われる行為を好む傾向にある。
拘束、苦痛、責め苦なんてものは好物でしかなく、陵辱的な行為や他者から見られるかもしれないというドキドキも好きだ。その為、趣味の合う相手がいない。
ただここで一つ補足すると、オリヴァーは与える方ではなく、与えられる方が好きなのだ。だからこそ、五月蠅いばかりの受け手に共感できず萎えていく。
「そろそろ私も、誰か良い相手がいるといいのですが…探しようが。一度試せばいいのですが、こういうことは徐々にズレも出てきてしまい、そのズレが決定的になってしまいますし。何より、騎士団の中ではこうした趣向の人はあまりに少ない」
あえて知っている相手は同僚のアシュレーだろうか。彼は精神的サディストである。
プレイ自体は知らないが、好意を寄せる相手ほど虐めたりからかったりしてしまう。でもちゃんとフォローもするし、根底に愛情がある。実にバランスのいい相手だ。
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