スマホ

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「終わったー」  俺は、最後のテレビにお札をつける。 「その時、事件は起こったのじゃ」 「あ、早弁先輩」  そこに、霊的、いや、早弁先輩が――。 「霊的先輩の次は、早弁先輩か」  霊的先輩の、強烈な蹴りが、腹に直撃する。 「ぐえっ」  俺がその場に倒れ掛かった時――。  ガタガタガタッ。  突然物音がする。 「............」 「いや、ここで、さっきの言えよ」 「その時事件は起こったのです」 「この声誰?」  俺の問いに答えるように、何かが俺達に近づいてきた。  大きめの額縁頭を突っ込んで、這いつくばって来る、1人の影が。 「ごきぶり」 「あんなデケェごきぶりいるかよ」  霊的先輩が変な事を言う。 「髪寄こせぇ」 「何やってんだ琴梨。つーか何で髪欲しがってるんだよ」  琴梨は頭をブンブン振って、髪をわっさっわささせている。  でも、黒髪じゃないから、ぜんっぜん貞子に見えないけどね。  するとその時、 「ああ、こんな所にわらわの仲間がっ!」  しらない声が。 「誰ネ」  琴梨はそのまま、声のした後ろを振り返る。
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