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「ん~恥ずかしがることはないス。こんなに感じちゃうなんて、先生の体は正直で可愛いス」
すると突然、背後からピーマンの呪文で黙らせていたマリネが声を出したのでカギヤが驚いて振り返ると、上半身をローテーブルに伏せて居眠りをしていた。
寝言を言ってるのか!とカギヤが焦っている間にも、マリネは自分だけが幸せな卑猥な言葉を連発している。
しかも無意識なだけにいつもより性質が悪く、カギヤの部屋は完全に放送事故レベルの騒ぎに陥ってしまった。
「ゆ、優羽君、気にしないでね!最近、僕ん家のテレビの調子が悪くて、突然電源が入ったり、音が大きくなっちゃうんだ!」
「ん~大きいスか?ボクのがこんなに大きくなっちゃったのは、先生が白衣の下に女性下着だけなんてエロい誘い方するからスよ?」
「あ、あ、あのっ、梶矢さんの奥さんの声かと勘違いしちゃって!……すっ、すみません!」
あの純真な優羽を大量のシモネタで動揺させてしまい、カギヤは恥ずかしさのあまり顔は真っ赤になり、頭の中は真っ白になった。
「え!ち、違うってば!僕、奥さんどころか恋人だっていないんだから!鍵の修理が終わったら、また連絡するね!そ、それじゃ!」
と、カギヤは大慌てで通話を切ると、スマホを持っていた手だけにではなく全身に汗が吹き出ていた。
「もう……勘弁してよ、マリネちゃん……寝言だから仕方ないけど、どんな夢を見てるんだろう……なんとなくモグリ先生が被害にあっている気がするけど」
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