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「あぁ、悪ぃ!でも嘘じゃねぇからさ。そんじゃオメェの報告が終わる頃に、俺もそっちに行く。合流しようぜ」
「そんな、わざわざ来ていただかなくても結構ですよ。片岡警視長への報告が終わり次第、自分の方から班長の元へうかがいますので」
「少しでも早くオメェに会いてぇんだよ!全部言わせんな!察しろ!」
バツが悪そうに顏を赤らめているであろう恋人の声に、ヒドウは冷静な声で返した。
「……職質をうけそうなレベルで、ズボンの前が膨らんでしまいましたが」
ヒドウの台詞は、大袈裟に誇張しているわけでも見栄を張っているわけでもない。
彼の股間にあるものは、手怖い悪党相手にハニートラップを数知れず成功させてきたアザミを完敗させたほどの巨大凶器なのだ。
それを勃ち上げたまま歩いたら、大きな不審物を隠し持っていると思われて、警察に呼び止められるかも知れない。
またはヒドウがあまりにも美しい外見をしているため「海外の最先端ファッション」と、周囲に勘違いされて、流行してしまう危険性も考えられる。
「んっ……オメェの巨大なブツを想像したら、俺の奥が濡れちまったぞ」
「またそういうことを……勘弁してください。これ以上の大きさになると収まりきれなくなり、ファスナーを開けてバイクに乗る事態になってしまいます」
さすがにそれは通報されるだろう。
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