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そのおねだりに気付いたヒドウは、そのままアザミを抱え起こすと向かい合って座る体位に変えた。
「……自分のアザミさんだって、自惚れてもいいんですよね?」
恋人から唇同士が触れそうな位置で問われたアザミは「嬉しい」と微笑むと、自ら唇を重ねた。
しばらくして口内を貪っていたアザミが離れると、再びヒドウがアザミの汗に濡れた頬や耳、首筋、胸元に、ついばむようなキスをおとしていく。
結ばれたまま互いに唇や指で存分に愛し合った後、アザミは揺さぶられるように下から突き上げられ、番った部分から溢れる卑猥な粘着音と余裕のない喘ぎ声が混ざって室内に響いた。
「ひぁんっ!あんっ!あんっ!あんっ!」
普段の大人の男性の余裕を纏ったアザミからは想像できないほど可愛らしく啼く声を、ヒドウはもっと聞いていたかった。
しかし、あまり啼かせて、また初夜の時のように声をかすれさせてしまっては大変だ。
そう思ったヒドウは抽挿をリズミカルに早めていき、アザミと自分を追い込みつつ、何度目かの精を最奥に放つ。
それと同時に汗に濡れて光るアザミの肉体が大きく痙攣し、達したのがヒドウにも分かった。
しばらく抱き合ったまま息が収まってくるのを見計らって、ゆっくり交わりを引き抜いていくと「あぁふ……っん」と、アザミが悩まし気な声を上げる。
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