第五章――凶なる襲撃

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「仕方ないや……出よっか」  もしも何か思い出したら連絡を、と携帯電話の番号を書き残してから美夜子たちは店を出る。 「はぁ~ん……」 「あはは、なによそのため息」  織江が笑う。美夜子は歩きながら肩を落として、 「せっかく来たのに見事に空振りだったんだもん。そりゃ落ち込むよ~」 「まぁまぁ、そういうこともあるって。べつにこれで打つ手がなくなったってわけでもないんだし、気を落とすなよ」  織江が励ますように美夜子の肩を叩いて言う。美夜子は織江の胸元に抱きついた。 「うぅ~織江ちゃん優しいよ~! 好き~!」 「お~よしよし、後でアイス買ってやろうな~ははは」  乃神が一歩離れたところでため息をつく。 「何やってんだお前ら……」  ――とりあえず車の場所まで戻ったら、それから支社に帰り薔薇乃に調査について報告、あとは朝まで少し休憩……ということになるだろう。
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