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「一応、警告しておいてやる。逃げるなら今のうちだぞ。ここから先は遊びじゃ済まさない」
「お~こわっ! チョー面白いよそれ!」
「ただし……」
「あ?」
織江は男たちの先頭にいるボウガンの男を指さす。今度は相手を鋭く睨みつけ、脅すように言った。
「ただしお前。お前は逃げるなよ。きっちりさっきのお礼、してやる」
男は笑みを引っ込め、イラついたような顔をする。
「……ふーん。ってか、なに? マジでやるつもりなわけ? こっち、何人いるかわかってる?」
ボウガンの男の後ろで別の男が言う。
「んじゃあとりあえず軽くボコって連れてくか。へへっ、一晩でも二晩でもぶっ続けでかわいがってやるから覚悟しとけよ~?」
「…………」
織江は無言のまま歩き出して、ボウガンの男の真正面に立った。どうやらリーダー格らしいその男は他の連中より背が低めだが、それでも織江よりは十センチばかり大きい。
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