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ゆっくり、ネットリと舌を絡ませながらキスしていると、晃司の手が大輔のポンチョに潜りこんできた。ポンチョの下は、晃司の希望でなにも着ていない。素肌を撫でられ、大輔の体が震える。
「こう、じさん……もう脱ぐの……?」
恥ずかしいのを我慢して、晃司がしたいというコスプレに付き合ったのに――しかも大輔は女性用――こんなにも早く脱がされてしまうのか、と少々理不尽に感じた。
大輔の不満を察した晃司が、小さく笑う。
「なんだよ、大輔も気に入ってたのか? サンタコス」
「……そうじゃないですけど……これ着るの、俺的には結構気合いが必要だったんですよ?」
大輔はコスプレも、女装? もしたことなかった。素直にそう伝えると、晃司が大きく笑った。
「だよな。だから、お前がサンタ着てくれるって言ってくれて、嬉しかったよ。俺までサンタ着させられるとは思わなかったけど」
「だって俺だけ着るんじゃ、恥ずかしいんですもん。十二月になってから、北荒間でこんな格好の女の子たくさん見かけますよ。晃司さん、これ、どこで買ってきたんですか?」
そう話しながら、自分がこの衣装に抵抗が大きかった理由がわかった。同じような、もしくはもっと露出度の高いエッチなサンタを、大輔の職場の風俗街――北荒間で連日見かけていたからだ。
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