深刻な恋人不足に陥ると

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深刻な恋人不足に陥ると

5月。 新年度になってから1ヶ月が経ち、少しずつ新しい環境に慣れ始めた頃。 「……」 俺は南不足に陥っていた。 高校生は今の時期、新学年になってから初めての中間テストがある。 高校1年生のときの南の成績は…まあ…良いとはいえない数字だらけだった。 南に「勉強を教えてください」と言われたことがあって教えてた時期があるんだけど、頑張って俺の言ってることを理解しようとしてる南がかわいくてダメだった。 あまりにも俺がちょっかいを出すから南が照れながら怒ってしまい、今回のテストは俺に頼らないでいい点をとってやると意気込んでいる。 こんなときにタバコを吸ってごまかしたいのに、今ここで吸ってしまったら絶対南になんか言われる。 「はーーー」 俺は深く長い溜息をつき、お気に入りのソファに横になってどうしたもんかと考えにふけった。
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