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ホワイトさんは毎年三月十四日に突如として我が家に現れた。ある年にはゴールデンタイムの食事時にしれっと食卓に座っていたし、またある年には就寝後に天井の板を外してこちらを覗いていることもあった。なにげにセンスがいいので、そのプレゼント自体は非常に魅力的であったが、私は毎年三月が恐ろしくて仕方がなかった。
そして、小学六年の時を最後にホワイトさんは現れなくなった。サンタのように、大人になることで私がその存在を信じなくなったわけではない。ホワイトさんを信じていたのは世界で私だけだったので、ホワイトさんが来なくなってしまったら、私が思い出さない限りその存在は消え去ってしまうのである。
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