第一章

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「やっぱ、芹沢くらいだよな。お前のこと人相が悪いって言うなんて」 先ほど聞いたセリフを良樹はもう一度言った。 「そうか?」 芹沢彩香の姿を目で追いながら白米を口にする良樹に向けて僕は言った。 まぁ、僕と親しく話す女子が芹沢彩香くらいと言う意味なら納得できるが。 「隆哉は、人相悪いと言うより、近寄りがたいんだろ? 整った顔をしているくせに昔から女を寄せ付けない所があるからな」 「はぁ……」 これ、昔から良樹に、いや、良樹だけじゃなく数人の友達に言われたことあるな。 僕には近寄るなオーラが出ている。特に女に対して、って。
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