OTOSHIDAMA

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僕は、文化祭の時のメンバーに連絡を取り、交渉した。 最初はみんな笑っていたが、なんだかんだでまたバンドを組んでくれることになった。 そこからまた高校生に戻ったかのように練習を始め、路上ライブをしたりして徐々に聞いてくれる人も増えた。 メンバー全員がスーツを衣装にしていたため、『あのスーツを着たバンド』と呼ばれることも多くなり、いつしか大きな会場でライブができるくらいまでになっていた。 150万の生活費は、500万ぐらいまで増えていた。 ある日、某音楽番組のプロデューサーの目に留まり、出演させてもらえることになった。 ライブ会場とは、全く違う緊張感。 生放送とだけあって、裏では沢山の人達が走り回っていた。 秒刻みのスケジュール。 大御所のMCとの絡みが終わり、カメラの前に立つ。 僕は必死に震えを隠した。 スタッフの合図に合わせて、マイクを握り、息を吸う。 「…それでは聴いてください。」 『OTOSHIDAMA!!!!』
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