雪晴の朝に君と。

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「爆弾低気圧……」 家でくつろぎながらテレビを見て呟く。 明日はせっかくのクリスマスイブ。 この日のためにカップル限定の焚き火カフェを四ヶ月も前に予約してくれた初々しい二人のために、その悪天候の中私は出勤する。 この辺は北海道といっても気候は温暖で冬もそれほど雪は積もらないから大丈夫だろうとどこかでたかをくくっていた。 前日の天気予報が指定した時間を過ぎても天気はまだ持ち堪えており、夕方までその気配は全く感じられなかった。 このまま何とか天気は持ってくれるかも、と安易に考えながら空を見上げる。 せめてデザート食べて寛ぐだけの時間だけでも何とか耐えて欲しい。 彼女たちはこの近くに住んでいるカップルだから雪が降り初めてから帰っても十分に間に合う。 せめてギリギリまではゆっくりと過ごして欲しかった。 「着替えとか、一応持ってきた?」 このカフェのオーナーであり、私の想い人である叶多くんが隣に並んで心配そうに空を仰ぐ。 万が一のために泊まる準備はしておいた方が良いと昨日の天気を見た彼が言い、それに従って私は一泊分の荷物を持ってきていた。
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