雪晴の朝に君と。

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その最後の足掻きのような歯磨きも終わってしまい渋々ベッドへと向かう。 「お邪魔します」 とうとう覚悟を決めて私は彼が既に横になってる隣に腰を落とし足をゆっくりと潜り込ませた。 「ん。もう明かり消して良い?」 「あっああ、うん。どうぞ。……お休みなさい」 彼を意識しないようにと背を向ける。 「うん、おやすみ」 多分、掛け布団が届く限りの端と端とに互いの体を置いている。 『俺、寝相悪いからべッドもでかいけど掛け布団だってでかいしさ大丈夫だって』 そうそう。だから大丈夫。 だから……。 眠らなきゃ。 眠ります。 眠る。 眠れる。 眠ろう。 ……。 があっっ! ダメだっ。 眠られるわけがない。
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