第三章

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「いけませんね。馨が可愛くてついつい虐めてしまいたくなる」 「あん! 先生の、ばか」 「まだ先生なんて呼ぶのか、馨は?」 「圭介、で、す……! ああっ!」  保科先生と私は何度か逢瀬を重ねていた。 先生は情事の後私に優しくキスをして、そしてたばこを一本吸う。そのあともう一度ベッドに戻ってきて腕枕をしてくれる。  こんなことしていてはいけないのは分かっている。きっと先生も分かってる。  でも、甘い時間は心地よいだるさで私の思考を曖昧にする。  もう少しだけ。ううん。本当は違う。ずっと先生とこうしていたい。永遠に。
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