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想像と記憶で継ぎ接ぎの世界
現実が一通りしかないのなら、ここはその一つだけを壊す夢
灰色の街 ビル群 曇り空
知らないはずなのに見たことがある
(街の姿は刻一刻と変わって行くというのに)
建物の一つに入れば
あなたの望むものが売っている
食品売り場に服屋さん、小さなスペースには本屋さん
地下にゲームセンター、3階に電化製品
(気をつけて、ゲームセンターには一度
人を切り刻む機械が娯楽になった)
一番上は未だに行かず
エスカレーターは六角形を描き、中心には空洞
(ここから飛び降りると気持ちいいんだ、私は浮くことができるのだから)
入ってるお店はその日次第
確かなものも確かな場所もなし
碁盤の目の路を行けば
石畳に色暖簾、和洋折衷店通り
(車も可愛く古くなる)
大きな道路に沿えば大型デパートに現代風ビル
階段を下れば地下鉄
天候は竜巻が多い故
ここはかっこうの逃れ場所
(一緒に乗っている人は誰だろう)
快適な線路旅で地上に行けば
自然豊かな田舎町
あの道を曲がれば畑、あそこの細い道は
どこへ繋がっていたっけ?
こっちの林はどんぐりが、あっちの森には茸が
自然公園に宿泊施設
学生達がよく止まる
(景色がとても良くて、空気もおいしい)
さて、現実はどこにあったのか
どこまでが夢なのか
目を閉じれば彼処へ、目を開ければ此方へ
曖昧なまま
ようこそ
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