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「いいじゃん、それ。この際、楓がお前のことどう思ってるかはっきりさせようぜ」
俺は慌てる。
「そ、そんなこと聞いてどうすんだよっ! 馬鹿じゃねえの!」
「うっせえ。馬鹿はてめえだ。ここにいろよ」
俺は木の裏側にある草むらに押し込められる。
しかも、同時に楓が帰ってきた。
「あれ、千夏いなかった? 俺、一緒に来たんだけど?」
草むらの中で、俺は楓の声を聞いた。
何だか、無駄に懐かしい気持ちになる。
「あぁ、波崎、さっきトイレ行った。俺たちに丁度会ったから、楓が帰ってきたら伝えてくれだってさ」
「トイレ? あ、そう」
楓は疑うことなく、頷いているようだ。
「お前ら、5人で来たの?」
「いいや。俺たち、それぞれ彼女といたんだけど、今は別行動」
「ところで、楓さ、何で波崎となんか来てんの?」
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