手折った愛の行く末を

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青い空にはやっぱり気持ちいいくらいの洗濯物がひらひらと揺れている。 *** あれから2年が経った。言っていた通り1年を過ぎた頃には、私は本当に「大丈夫」になっていた。あまりの薄情さに自分でもほとほと呆れてしまったが、変に気を患うよりよっぽど良い。 2年も経てば私たちを取り巻く環境も大きく変化する。 リィは彼と結婚し、先月子供を産んだ。 私達を支えてくれていた団長は流行り病で亡くなってしまい、団長を慕っていたメンバーがいなくなったりもしたし、逆に新団長の人徳で新しい家族も増えた。 また、隣国との戦争がはじまり、私達傭兵団の仕事も戦争に関係する荒事が随分と増えた。新人だった私はあっという間に団の古株として後輩を引き連れる立場になった。 今日もそうやって戦争の手伝いをして、船に戻る予定だった。 宿場町へ抜ける山道で、ダニーとお嫁さんは山賊に追われていた。 私は馬から降りると脇道で身を隠すようにしている二人へと近づいた。彼女のおなかは大きく膨れており、もうすぐ子供が生まれるんだ、と私は一瞬思ってダニーへと声をかけた。 ダニーは顔を上げると一瞬驚いた顔をして、それから昔と変わらない能天気な笑顔を浮かべた。 「!サニア…よかった」     
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