第二章 最高の幕の下ろし方

1/99
506人が本棚に入れています
本棚に追加
/190ページ

第二章 最高の幕の下ろし方

「いやぁ~……心配かけさせちゃってごめんね」  病院のベッドの上で、上半身を起こしたルソーさんが照れ笑いをした。 「いいよいいよ、大事に至った訳でも無かったし。ルソーさんが元気で何よりだから」  私はベッドの隣の椅子に腰かけながら答えた。  ルソーさんが病院に運ばれたという話を聞いて、私とネロはすぐにその病院へと駆け込んだ。  話によると、ルソーさんが運ばれた理由は腰痛らしい。朝起きると、布団から体を起こすのすらままならなかったらしいのだ。  ルソーさん自身はとても元気で、夕方には腰痛もマシになっていた。大事をとって二、三日は入院するらしい。その間、ルソーさんの床屋は休みとなった。     
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!