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笑い声が重なる。なんか意外だな。
小さい頃の佳波さんどんな感じだったんだろう。
きっと可愛かったんだろうなぁ……。
ああ、お義母さんに写真見せてもらったらよかったな。
今度見せてもらおう。
なんて考えていると佳波さんが隣に来た。
「だめ」
ぷに、とほっぺをつつかれる。
何がだめなんだろう。
「今写真見たいとか思ったでしょ」
なんで分かったんだろう……。
驚いて佳波さんを見ると佳波さんは言った。
「前にも言ったでしょ。亜夜の考えてることは分かるんだって」
「……佳波さんエスパーみたいですね」
いや、私が分かりやすいだけなのか。
……まあいっか。佳波さんに隠すことなんて今更ないし。
「今度見せてくださいね」
「だめって言ったでしょ」
「どうしてですか?」
そう聞くと佳波さんは言葉を詰まらせた。
そしてそっぽを向いて、小さな声で、
「恥ずかしいから」
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