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その返答があまりに予想外すぎて、顔がにやけた。
佳波さん可愛い。
「そんな顔しないでよ」
頬をつつかれるけど緩んだ口元はなかなか直らない。
「楽しみにしてますね」
「だから、だめだって!」
なんかいつもと逆だ。珍しく私が佳波さんをからかってる……!
嬉しいけど程々にしないと。
「佳波さん、見てください。月が綺麗です」
上を見ると欠けた月が青白く輝いている。
星もたくさん。いつもはこんなに見えないから。
綺麗だなぁ……。
「亜夜」
「はい?」
名前を呼ばれて佳波さんを見ると、
「それ告白?」
「え……?」
意味がよく分からなくて佳波さんを見つめる。
告白……?
「あ、そうじゃなくて……」
気付くと恥ずかしくなってきた。
月が綺麗って……。赤くなった頬を隠すように佳波さんに背を向けて肩までお湯に浸かった。
すると後ろから佳波さんの腕が。
そのまま抱き締められる。
「佳波さん……!」
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