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行かなきゃ、行かなきゃ。
だけど、涙が止まらない。
こすりすぎて、目が痛い。
こんな顔見せれない。
少ししてドアが叩かれた。
「……亜夜、ご飯できたから、食べれるようだったら来て」
私は何も返事ができず、布団にもぐったまま、ただ枕をぎゅっと抱きしめた。
窓から光が差し込んで目が覚めた。
あれ、私寝てた……?
隣に佳波さんはいない。
触ってみても体温を感じない。
佳波さん、どこ……?
立ち上がるとふら、とした。
口の中も喉も渇いてる。まぶたは痛い。
「佳波さん……」
リビングへ向かいながら、つい名前を呼んでしまう。
ああ、私はもう佳波さんがいないと生きていけない。
ちょっとそばにいないだけで寂しくて仕方がない。
リビングにいない。
どこ……?どこにいったの……?
もしかして、私が昨日あんな態度をとったから、呆れて出ていっちゃったのかな。
いつもだったらそんなことまったく思わない。
でも今は自分でもびっくりするほどネガティブで。
また涙が頬をつたった。
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