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ニコニコニコニコ。
柔らかな全力の拒絶。
あれから数日が経っていたが、小山さんは手ごわかった。
怒鳴ってくれた方がまだ話のきっかけは掴めるのだ。
聞こえないふりや笑顔での無視は、よう子にはかえってこたえる。
ただ、事情は飲み込めてきた。
甘い煮豆は、小山さんの好物のはず。
昨日の夕食のデザートだった梨もそうだ。
「……お供え……」
高い位置に置かれた、決して手をつけられることのない一口を見て、よう子は思わず言葉をもらしていた。
小山さんはぴくりと眉を上げただけで、何も答えなかった。
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