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「やるよ、俺には必要ない」
そんなことは、と言いかけた言葉をよう子は飲み込んだ。
松尾氏の表情で、言うべきではないと感じた。
よう子はスケッチブックを開いた。
場所を、角度を変えた、何枚もの街角が描かれていた。
温かい青や赤の灯りが点り、幸せそうな人々が行き交う。
「クリスマスって俺大好きなんだよ。その風景はこの頭の中で消えることはない。看護師さん達が俺のこと、心配してくれてるのはわかるけど、大丈夫だ」
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