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「……時に女神様よ聞きたいことがある」
「何ですか?」
「俺は本当に白猫を助けていないのだろうか? 確かにあれは白猫だったはずなんだよ! 白い毛並みの可愛らしい猫だったんだよ!」
「しつこい。白猫じゃないです。コンビニ袋です。もう諦めてください。あなたはコンビニ袋を白猫と間違えて死んだんですいいですか?」
「………………でも!」
「あなたが死んだ後トラックの運転手は警察の方にこう言ったそうです、叫びながら道路に飛び出してきたと。そこで警察は近くにあった防犯カメラを見たそうです。そこには歩道を歩いていた青年が一人、そしてコンビニ袋が道路の真ん中に一つ。その後の出来事に警察も目を疑ったそうよ? なんせ急にうおおおお! 俺が助ける! とか言ってコンビニ袋を助けに行ったんだからね、クスクス。そしてその後は――」
「もういいです!!! ごめんなさい!!!」
俺の名前は子馬 鹿之助 くそピチピチの高校2年生だ。
……だが俺は死んでしまったんだ。
それもみんなが聞けば感動する死に方さ!
何てったって俺は道路をゆらゆらしてたコンビニ袋を白猫と間違えて助けようとした結果……大型トラックにひかれたんだからね――
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