第一章 うつけの戯《たわむ》れ

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はだける赤い襦袢(じゅばん)。 腰巻は次の瞬間に剥ぎ取られた。 顕わにされた小さな黒い茂みを慌てて隠そうとするも叶わない。 両の手首を大きな手で一つに束ねられ、もう片方の手で茂みをまさぐられる。 「柔らかいな…」 男が呟く。感情が素直にこぼれるかのように。 しばらく細く薄めの茂みの手触りをあじわう。 やがて太い指が茂みの奥の割れ目をなぞる。 ”クチュ” 微熱と湿り気を帯びた割れ目が不本意な音を立てる。 調子づいた男の指が小刻みに動く速度を増してゆく。 「クッ、クッ、クッ……」 必死に唇を噛みしめ漏れないようにと留める声が漏れる。 潤いを増していく美斗(みと)。不本意な音も増していく。 頃合いと思った男が湯帷子(ゆかたびら)を脱ぎ、フンドシを脱ぎ捨てる。 磨き上げられたかのような筋肉質の身体から湯気が(ほむら)のように立ち昇る。 要為(かなめな)る【それ】は大きく天井を仰ぐ。 女は自らの胸間ごしにそれを視るも、慌てて目を閉じて顔を背ける。 「そなた、(わし)の側室となれ」 男は命じると同時に、女の腰を(つか)んで美斗に割って()る。 ググッ。 問答無用に押し通される一物。女は突然の破瓜(はか)の痛みに息を()む。 「グゥッ!!」 (まなじり)から涙が一筋こぼれる。
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