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「儂は、この戦乱を治め、天下を獲る。どうだ?儂の側室になれ!」
息を弾ませ昂る感情を打ち付ける。
【天下獲り】などという大言壮語にもかかわらず、微塵の疑いも感じていない自信に満ち溢れた口ぶり。
その自信の源は男の背後に渦巻いている強大な力だ。
女はそれを感じ取っていた。
これまで【憑き人】は何人か見てきた。しかしそれらの中でもこの男に憑いている【これ】は群を抜いて強大だ。
「あっ!あっ!あっ!…」
女の嬌声が抑制をなくし響き始める。
男はますます悦に入って腰を動かす。
「あ~!!くっ!!あっ!!あっ!!」
男は大きくなってきた声を、女が快楽に溺れ始めたのだと解釈している。
そのために気付いていない。
小屋の外、小さな音で鳴る呪に。
女の嬌声に促されるように男の欲情が昂まっていく。
強烈な腰圧で何度も突き立てる。
男が眉根をしかめ、昂まってくる情動を抑制する。
「どうじゃ?なぁ?どうじゃ?」
女の昂まりの具合を問う。
女は苦悶のまま二度うなずく。
それを合図に男はとどめにかかる。
「いくぞ!!」
男は女の中に精を放った。
「うぁ?」
これまで経験したことのない程の昂まりと、一気の放出感。
その途端に男の身体から力が抜けた。
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