不思議な彼女と告白

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 どうかしている。俺はそう思いたい。まだ、入学から十日ほどしか経っていない。どうして、俺に告ろうなどと思ったのだろうか。よりにもよって最高級の美少女の宮川優奈が。  そんなことを考えながら、帰ろうとしていたら、同級生に捕まったという訳である。 「心当たりがないとは言わせない。お前、宮川さんに告られただろ!」  これは恐喝ではあるまいか。というか、彼は何者なのだ。 「ああ、告られたよ。でも、それの何が悪いんだよ」 「お前、宮川さんを振って、泣かせただろ。だとしたら、絶対に許せない」  こいつはどういうつもりなんだ。しかし、俺は動けないので、抜け出すこともできない。だが、俺が考えを巡らせる必要はなかった。  問題の張本人、宮川優奈が現れたからだ。
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