第1章:マオ【因果応報】

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余韻に浸りながら繁華街を抜けた瞬間、静まり返った夜の住宅街に鳴り響くクラクション。 その音にハッとした。 ウソ!? 何で!? わたしは無意識のうちに赤信号を無視して、横断歩道を渡っていた。 急ブレーキを踏んだ乗用車のヘッドライトが、路上に映し出された自分の影を伸ばす。 「えっ……」 咄嗟に口からこぼれた短い声と共に、わたしのカラダは宙を舞った。
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