第1章:マオ【因果応報】

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ジャズの流れる、薄暗い店内。 行きつけのバーのカウンター席に腰掛け、Fly Me to the Moonに合わせて鼻唄を歌う銀髪の青年。 「お待たせしました。ブラッディ・メアリーです」 そう言ってバーテンダーがコースターの上に置いた酒は、血の色に似た真っ赤なカクテルだった。 グラスを手に取り一口飲むと、青年は口角を上げた。 ―――― 因果応報。僕にキスをした女性は皆死んでいく。それは変えることのできない運命なのさ……。
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