第13章:邂逅遭遇 3

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北口は線路沿いに風俗店やラブホテルが並ぶため、量販店や学校のある東口とは、だいぶ雰囲気が異なる。 西口へ向かって歩く際にすれ違う人々も、日本語より中国語を話している方が多かった。 上昇したままの心拍数に戸惑うヨウコは無意識のうちに周囲へ視線を向けることで、なるべくヤスヒトを直視しないようにしていた。 「ここです……」 ヤスヒトが案内した行きつけのバーは北口から5分ほど歩いた、西口の繁華街の一角にあった。 賑やかな店が多い中、珍しく落ち着きのある木製のドア。 看板には《Origin》と書かれている。
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