第13章:邂逅遭遇 3

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「どうぞ」 ヤスヒトが開けてくれたドアを通ると、店内はジャズが流れていた。 5拍子のリズムに合わせて奏でられるアルトサックスの艶やかなメロディーと、ドラムとピアノが特徴的な、この曲は聞き覚えがある。 確か……《Take Five》だ。 「いらっしゃいませ」 カウンターの奥に位置するオールバックのバーテンダーが、2人に深々とお辞儀をした。 店の中はカウンター席が5つ。 奥にテーブル席が3つのこじんまりとした空間だ。 時間が早いせいか、他に客の姿はない。
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