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「ゲホッ、ゲホッ!」
苦しみから解放された母親は、咳込みながら自分の喉元を押さえている。
「おばあちゃん、大丈夫!?」
「隼人……アンタも私に刃向かうつもりなのね。だったらもう……」
寄り添う2人に敵意を向けながら、再び立ち上がろうとした私は突然、金属バットで殴られたような頭痛に襲われた。
「うぅ……痛い……。イタイ……」
何が起きたの?
頭を抱え呻いている私の姿に、隼人は驚いていた。
「痛い……きっ、救急車……呼んで」
それからしばらくのたうち回った私は、動けなくなった。
何で、私がこんな目に……。
不満と疑問が渦巻きながらも、何かに引き寄せられるように、私の意識はそこで途絶えた……。
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