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常に成績は学年トップ。
運動神経もそこそこ良い方。
強いて苦手科目を挙げるなら、美術くらいだった。
『優秀なお子さんですね』
『うちの子にも、娘さんの爪の垢を煎じて飲ませたいですよ』
教師をはじめ、周囲の人間に褒められればお母さんの機嫌は良かったし、叩かれることも罵声を浴びることもない。
優等生を演じて仮面を被っている間は、とても楽だった。
もちろん、同級生からも嫌われないように誰にでも分け隔てなくいつも明るく振る舞い、笑顔を絶やさなかった。
もし私が芸能界に入っていたら、天才子役になれたかもしれない。
だけど、義務教育を終え都立の進学校へ入学した矢先、そんな鉄の仮面を剥がす存在が現れたの。
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