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「鮫島(サメジマ)って、生きてて楽しい?」
まだ入学式から3日しか経っていなかった。
それなのに、同じクラスの影野 康仁(カゲノ ヤスヒト)は放課後の教室で、突然私にその言葉を投げかけた。
「えっ……どういう意味?」
「言葉のままだよ。キミ、誰にも本心を見せてないだろ」
まっすぐ見つめてくるダークブラウンの瞳に全て見透かされているみたいで、私は思わず窓の外へ目線をそらした。
開花が遅かった校庭の桜は、まだ綺麗に色付いている。
「ああ、ゴメン。別に責めているわけじゃないんだ。僕も同じ片親だから、キミと話してみたくて……」
えっ!?
思いがけない言葉に、顔が自然と彼の方へ向き直っていた。
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