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親であり、長男のかかえる苦手を知っているはずの私でさえ
先日など、なんて薄情な子!と
泣きたい気持ちでなじってしまったほど。
長男は、ほんとに相手の状況から『普通なら、言わないよぅなこと』が わからない子だったのです。
思えば、別れた子供の父親も そんなところがありました。
当時次男を妊娠中で 隣には私の両親と弟が住んでいて
私と夫と長男の3人で、古い平屋に住んでいました。
臨月に入り、いつ陣痛が来てもおかしくない私の隣で
いつものように晩酌をする夫。
『夜中に陣痛きたとき、飲んでたら病院に車出せんし しばらくお酒はひかえてよ。』
そう言った私に
『僕が飲んでたら、隣にお父さんや弟おるし 行ってくれるやろ』
すまして答えて。
ちょっと、それは違うでしょ…
夫のいない昼間ならともかく、夜中居るときに 隣に車出せって
フツウ頼める?
生まれてくるのは、アンタの子供でしょ…
夫の常識と、父親としての自覚を 最初に疑った瞬間でした。
そういえば長男の妊娠中も、食べづわりで空腹になると 吐いてしまう私に
デートに行こうとしつこく誘い、
入った喫茶店で、つわりが起きないよう
なにもつけない焼いただけのトーストを懸命に口に運ぶ私を見て
『つわりで食えんて言うてた割りには、よぅ食うなぁ』と
笑ったことも。
それはただ、思ったことを 素直に言っただけ。
つわりについても、夜中の陣痛も。
厭味でも、意地悪でもなく
はたまた責任のがれでもない。
彼はただ、底抜けに正直な男だったのです。
それでも私は、彼を嫌いました。
無神経で、常識のない人にしか見えず
一緒にいるだけで、なんとも言えない虚しさを感じて。
私の息子もまた
このままにしておくと、いつかかつての夫のように
無意識に人を傷つけ
知らぬ間に人を怒らせ
嫌われてしまうのだろうか。
夫のことは嫌ったくせに
息子となると、心が痛い。
私は、身勝手な人間なのかも知れない。
そんな息子への、一般的な常識や 人の気持ちの汲み取り方の伝え方。
それが
今の私の、大きな課題になっています。
その課題には、まだまだ成功に例をあげれずに
今(7年前)はまだ、うまく書き記せそうにもないので
もう少し、小さな頃に起きた問題の 対処に役立ったことから
メモしてみたいと思います。
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