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するとそこへこんにゃくと干し柿がやってきました。
「どうしたにゃ?何で泣いてるにゃ?」
こんにゃくが泣いている三人に聞きました。
聞かれた三人はこんにゃくと干し柿にわけを話しました。
「ぼくたち、いつも残されてしまうっス。」
「だから、変装して別の食べ物になったんだッピ。」
「でも、中身はそのままだから、やっぱり、食べてもらえなかったトマ。」
三人は泣きながら言いました。
「そっか。その気持ちわかるっキ。わたしたちも昔は食べてもらえなかったっキ。」
こんにゃくも干し柿も三人の話に頷きました。
「え?」
三人はびっくりしました。だって、こんにゃくも干し柿も子どもたちに残されたところを見たことがなかったからです。
「ぼくはもともと「コンニャクイモ」といういもだったんだにゃ。このいもはそのままではとてもまずくて食べられないんだにゃ。でも、こんにゃくになることでみんなにおいしく食べてもらえるようになったんだにゃ。」
と、こんにゃくは言いました。
「わたしも、カキはカキでも渋ガキだったっキ。甘くなくて渋くてカラスも食べなかったっキ。だけど、乾燥して干しガキになることで甘くなって食べてもらえるようになったっキ。」
干し柿も昔の話をし始めました。
「だから、きみたちにもきっとおいしく食べてもらえる方法があるにゃ。」
「だから、あきらめないで欲しいっキ。」
こんにゃくと干しガキにそう言われて三人は元気が出ました。
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