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1章
「今日はここまで。よく復習しておくように。」
と教師が言い、教室を去った。
「ゼロ君!」
と、友人である、東雲凛。
茶髪のロングヘアで眼鏡をかけている。
美人である。
しかし、実際は眼は良く、眼鏡は強化ガラスか何かで保護しているだけのようだ。
そして、ゼロと呼ばれたのが俺こと、斎藤零斗だ。
「ああ、今日新イベント発表だっけ。よし、速攻で帰って、夜な!」
「渚ちゃんにも声かけてね!」
渚というのは斎藤渚、俺の妹だ。
渚も俺と渡り合えるくらいのゲーマーだ。
更に帰宅部の俺らとは違い、剣道もやっている。
妹に体力的に抜かれてるとは…我ながら情けない…。
まあいいか。
そして夜
「渚、行くぞ。」
「そうだね。凛さんも待ってそうだし。」
そして俺達はポケモンの世界にログインした。
「あ、来たね!」
「いつも早いんだよなリンは。」
「お兄が食べるの遅すぎるんだよ!」
ナギサは俺の事をお兄と呼ぶ。
そしてゲームだとカタカナになっている。
まあ俺はアダ名のゼロをそのまま使ったわけだが。
リンはクチートを使っていて、俺と同じくメガシンカを使うことができる。
ナギサはオーダイルを使っている。メガシンカ解禁されているランクの筈なのに使っていない。
本人曰く、オーダイルには特別な愛着があるという。
「…お、開発者の柳川黒樹が出てきた。いよいよか!」
そして柳川の言葉が衝撃的すぎた。
「今日ログインした君達は誰かがこのゲームをクリアするまで、ログアウトできない。」
すると、
「マジかよ!ログアウトの表示がねえ!」
という声があちこちで聞こえてきた。
そして、
「これは単純なテレビゲームではない。手持ちポケモンと君達のHPはリンクしている。手持ちポケモンが全滅した場合、君達のHPも0になり、現実世界でもゲームと同じ運命を辿っていただく。まあ、誰かがクリアすれば皆の命も助かるのは保証しよう。では、楽しんでくれ。」
と言い、柳川のホロは消えた。
「なんか、やべえ事になったな。なるべく離れないように、3人で行動しよう。」
それにリンとナギサは同意してくれた。
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