かぐや姫とモモ太郎。

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 いきなり物騒なんですがタヌ子さん。あんたさら女の子なのにえげつないのね。  是非売る前にお裾分けしてください。お願いします。味見したいです。童貞卒業したいです。お願いします!先っちょだけでもお願いします!! 「なにあたしに土下座してんのモモ太郎くん?あの綺麗な着物はあたしのだよ?あげないよ?」 「あん?」  そっちか!  どうやらタヌ子はあの美少女すぎて直視できない高貴な娘の着物、アレ、なんて云うんだっけ?  十二単(じゅうにひとえ)だっけ?  現物ははじめて見るが、あの娘の端正な美少女の甘さ漂う稚気(おさなげ)な横顔と、若さあふるる艷やかなる御髪(おぐし)。  これにとっても高貴な着物がよく似合う。  うーむ。あ〜れ〜!って言わせながら帯解いて、一枚一枚光速の速さでひっぺがしてみたい。  そしてヤリたい。 「ヤバい。なんか辛抱たまらんのですが」  股間のブツを股に挟んだモモ太郎は、先走りな粘ったい汚水を肌に感じた。もはや彼の本体は決壊寸前だ。  そう、彼の理性はピリオドの向こうへと旅立とうとしていた。    もうね。もうね‥‥。  ずっと、ずっと、すぅいーーーーーと!!  恋人はLight hand《ライト・ハンド》Left hand《レフト・ハンド》。ときには床に、切り込みいれたコンニャクに、布団を丸めたときにできる隙間が俺の恋人だった辛さ!ちみらにわかるか?!リア充ならぬリア(性に対して)な、世間一般のちみらにわかるか!?  ああーん!?  てなわけで、我、(おとこ)一匹モモ太郎。  大人の階段を高速エスカレーターに変えて登りきってやります!!  僕!かぐやちぅやーん♪DE イッキまぁーーーす!! 「ねぇ!なんでいきなり裸でジャンプするのモモ太郎くん?!」  徹頭徹尾。  相手の気持ちを一切考えず、おのれの欲望の赴くまま、チ○チンを丸出しにして突撃を敢行するのが紳士(変態)真摯(性衝動)たる所以(ゆえん)である。  それが性なる犯罪者の心意気。  それが真正童帝【モモタロス一世】の生き様だ!  犯罪です。ついでにモモ太郎には目下ら、次世代の生まれる予定も作る機会も皆無です。でもこの奇跡に身を任せば、ボキの童貞喪失の光明が差すのですばい!罪は許されると神はおっしゃっております!  そんないもしない神とのやり取り☓戯言○を脳内で繰り広げた【モモタロスニ世(単為生殖して代替わりしてみた)】には迷いなんかなかったのだ。  そして、  モニョン♪  タヌ子が驚く中、よく整備された竹林を駆け抜け竹矢来の垣根を越えようと飛んだモモ太郎の小汚い顔面に、なにやらモチョッとした()らかい物体に衝突した。 『‥‥おっ、おおっふ‥‥!?』 「ああん?」  人間のおにゃのこの胸は斯様(かよう)に柔らかなりしか。  おっちゃん。ちょっと感激した。  生まれてこの方、三十と八歳児。  こんなに幸せなりしひとときが人生であったであろうか。いやない!うん、もっとグリグリして感触楽しんだろ♪♪  グリグリ♪ 「おっ!‥‥あっ‥ああっ!」  ふっ♪いい声で鳴くじゃないか。  もっと頭押し付けたろ♪♪  グーリグーリグリ♪グーリグーリグリ♪グーリグーリグリ♪グリペンペン♪♪ 「いや‥あっ‥もう、ゆるして‥‥」  モモタロス三世(また単為生殖したよ)は、かぐや姫の切ない喘ぎ声を耳に感じながら、不毛の直肌であるハゲで彼女のやーらかさを存分に愉しんでいく。  この時、モモタロス四世(またまた単為生殖した)にとってハゲは、天国に一番ちかい文字通り輝ける土地となった。 「しかしなんやろな?真ん中がやけに硬くなっていくぞ?」  ん?なにかがおかしい。  性的興奮で勃起するにしても、なにゆえにかぐや姫の乳首がこんなにデカイのか。不思議でならない。  おっぱおなら、真ん中に谷間があるのにコイツには谷間が硬くて割と長い棒の根本が真ん中にある。  あれれ!?おっかしーぞ??  一抹の不安を感じたモモタロス五世(モモ太郎王朝が単為生殖だけで成立して百年たったよ)は、右手を伸ばして該当の胸とおもしい部分をまさぐり、身に覚えのある臭いん棒を握りしめた。 「なんじゃあ!こりゃあーーー?!」 『儂の息子がゴッツきもちえーーんじゃあ!こりゃあーーー!!』  ぐわぁぁああーーーーーーーーっ!!!  違う立場に置かれているためか、恍惚した表情と恐怖に歪みまくった表情でお互い顔を合わせ大口を開けて喚きあうふたりは、()しくも同じ汚物【ωと♂】を持つ、性別オスの爺さんとハゲ散らかしたおっさんである。  キィーヤーーーッ!!  哭き声を盛大に上げたマッパモモ太郎は地面に突っ伏し、それに『もっと‥‥♡』と言いたげに赤らめた頬を寄せ、目まで閉じてそっとオネエさん座りで寄り添うジジイ。  ちなみにこの爺さんの通称は【竹取の(おきな)】といった。
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